ケーブルテレビのネットが離れた部屋で繋がらない|原因と直し方
テレビは映るのに、ネットだけ繋がらない
ケーブルテレビの回線をお使いのお宅で、こんなご相談をいただくことがあります。
「今の部屋ではインターネットが使えている。でも、モデムをリビングに持っていって、リビングのテレビ端子に挿し替えると繋がらない」
「テレビはちゃんと映っているのに、ネットだけダメ」
一見すると不思議な症状です。同じ壁の穴なのに、テレビは映ってネットは繋がらない。機械が壊れたのかと思われる方も多いのですが、実はこれ、ケーブルテレビの仕組みを知ると納得のいく話なのです。
そして大事なことをひとつ。この症状は、壁の中の配線を全部やり直さなくても直ることがあります。
テレビとインターネットは、信号の流れ方が違う
ケーブルテレビの線(同軸ケーブル)には、テレビの映像とインターネットの信号が一緒に流れています。ただ、この2つには決定的な違いがあります。
テレビは、放送局から送られてくる映像を「受け取るだけ」です。こちらから何かを送り返す必要はありません。一方通行です。
ところがインターネットは違います。ホームページを見るときも、メールを送るときも、こちらから「このページをください」という信号を送り返しています。行きと帰り、両方の通り道が必要なのです。
この「送り返す側の道」を、業界では上り(のぼり)と呼びます。
原因のほとんどは、壁の中の「分配器」
ご自宅の同軸ケーブルは、外から入ってきた1本の線を、途中で枝分かれさせて各部屋に配っています。この枝分かれをさせている機械が分配器です。
天井裏や、玄関の収納の中、階段下の点検口などに入っていることが多く、普段はまず目にしません。
この分配器には、大きく分けて2つの種類があります。
ひとつは、テレビの信号を配ることだけを考えて作られた古いタイプ。もうひとつは、インターネットの上り信号もきちんと通すように作られたタイプ(双方向対応、あるいは2150MHz対応などと書かれています)。
お住まいがある程度の築年数の場合、当時はインターネットを想定していない古いタイプが入っていることがあります。そうすると、テレビの信号は問題なく通るのに、インターネットの上り信号だけが通らない。まさに今回の症状が起こります。
分配器以外の原因もあります
分配器が本命ではありますが、他にも次のような原因が考えられます。
端子が分岐の末端にある
分配器から各部屋へ配る際、部屋によっては信号の強さが変わります。リビングが一番遠い、あるいは何度も枝分かれした先にある場合、届く信号が弱くなりすぎてインターネットが安定しないことがあります。
テレビは多少信号が弱くても映りますが、インターネットはもっと繊細です。
同軸ケーブルが長い
配線の距離が長いと、その分だけ信号が弱まります。これを減衰といいます。特に周波数の高い信号ほど弱まりやすく、インターネットで使う帯域は影響を受けやすい部分です。
古い「直列ユニット」が使われている
複数の部屋を数珠つなぎにする方式の端子で、これも上り信号を通さないことがあります。
つまり、壁を壊さなくても直る可能性があります
ここまでお読みいただいて、お気づきかもしれません。
原因が分配器や端子であれば、その部品を交換するだけで解決します。壁の中を通っているケーブルそのものを引き直す必要はありません。
工務店さんやハウスメーカーさんに相談すると、壁の中の配線工事を前提とした金額を提示されることがあります。もちろん本当に配線を引き直さないと解決しない場合もあるのですが、まずは分配器と端子を確認してみる価値は十分にあります。
有線にこだわらない、という選択肢
そもそも「リビングでインターネットが使えればいい」というご要望であれば、有線にこだわる必要はないかもしれません。
Wi-Fiの中継機を1台足す
今つながっている部屋のWi-Fiを、リビングまで中継して届ける方法です。コンセントに挿すだけの機器で、工事は不要です。1部屋だけ電波が弱いという場合には、これで足りることがあります。
メッシュWi-Fiにする
家全体を面でカバーする方式です。複数の機器を家の中に配置して、どこにいても同じ電波につながるようにします。中継機より安定しますが、その分費用はかかります。
戸建てで階をまたぐ場合や、家じゅうどこでも快適に使いたい場合はこちらが向いています。
配線を新しく引く
壁の中に予備の配管が通っていれば、そこに新しい線を通せることがあります。配管がない場合でも、壁際に配線カバー(モール)を這わせる方法や、間取りによっては建物の外側を回して配線する方法もあります。
見た目を気にされる方には向きませんが、有線の安定性が欲しい場合には確実な方法です。
現地では、こんな順番で調べています
私たちがお伺いした際は、上流から順番に確認していきます。
まず、今つながっている部屋でインターネットが正常に使えているかを確認します。ここで問題があれば、回線そのもののトラブルということになります。
次に、リビングのテレビ端子にモデムを挿して、機器のランプがどうなるかを見ます。ランプの点き方で、信号が届いているのか、まったく来ていないのかが分かります。
そして、テレビが映るかどうかも重要な手がかりです。テレビが映るということは、少なくとも下り方向の信号は届いているという証拠になります。
そのうえで、分配器を探して現物を確認します。何分配なのか、双方向に対応しているか、製造年はいつ頃か。ここまで見れば、原因はかなり絞り込めます。
費用の考え方
私たちは、料金を「調べる」と「直す」に分けてご案内しています。
訪問して原因をお調べする診断が8,800円(税込)。ここまでが基本料金です。
そのうえで、実際に直す作業は内容によって変わります。分配器や端子の交換であれば5,500円と部材代。機器の設定調整であれば5,500円から。Wi-Fiの中継機を追加する場合は8,800円と機器代。メッシュWi-Fiで家全体をカバーする場合は24,200円と機器代、といった具合です。
その場で解決する内容であれば、診断と合わせて14,000円前後で収まることが多いです。
配線を新しく引くような工事が必要な場合は、経路や通し方によって金額が変わりますので、現地でお見積りをお出しし、ご納得いただいてからの作業となります。調べた結果をお伝えして、そこで一度お考えいただいて構いません。
対応エリア
宮城県南部を中心に出張対応しています。山元町、亘理町、角田市、岩沼市、名取市、そして仙台市まで伺います。
「テレビは映るのにネットだけ繋がらない」「離れた部屋でインターネットが使えない」といったご相談は、実は珍しくありません。原因が分かれば意外とあっさり解決することもありますので、一度ご相談ください。
大掛かりな工事をおすすめする前に、まず何が起きているのかを一緒に確認させていただきます。
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