角田市の80歳ご夫婦がiPadで孫と話せるようになった話
角田市の山あいの集落から、東京の孫へ
宮城県亘理郡山元町で、ITカンパニーみやぎという屋号で個人事業をやっている田所信幸といいます。30年、山元町・亘理町・岩沼市・名取市・角田市・柴田町・大河原町・仙台市南部で、シニア家庭の出張IT相談を続けてきました。
今日は、角田市の山あいに住む80歳のご夫婦が、iPadを覚えて、毎日のように東京の孫と顔を見ながら話せるようになったエピソードを書きます。実話です(ご家族の特定ができないよう、細部は変えています)。
シニアの方や、田舎にご両親がいらっしゃる子世代の方に、希望を持っていただけるエピソードかもしれません。
ご相談の始まり
最初のご依頼は、東京にお住まいの息子さんから、メールでいただきました。
「父と母は角田市の山あいに住んでいます。父は82歳、母は80歳。コロナで5年ほど東京の孫の顔を直接見せられていません。iPadを買って送ったのですが、二人とも触れないままで、もう半年経ちます。なんとか使えるようにしてもらえないでしょうか」
息子さんは、ご両親に何度も電話でiPadの使い方を説明したそうですが、まったく伝わらなかった、と。電話越しでは「電源ボタンを押して」「画面の右上を触って」と言っても、ご両親側には言葉のイメージが浮かばない。
これは30年やってきて、シニアIT相談で一番典型的なパターンです。電話だけでは、絶対に伝わりません。
「土曜日に角田市までうかがいます」とお返事して、私の地元・山元町から車で1時間ほどかけて、角田市の山あいまで出張しました。
初日の出張で気付いたこと
ご夫婦のお宅は、田んぼと山に囲まれた、典型的な角田市の農家住宅でした。リビングのこたつの上に、買ったままの状態のiPadが置いてありました。箱には入っていませんが、明らかに触られた形跡が少ない。
「いやー、これは難しくて、私らには無理だと思って」とお父さん。お母さんも「文字も小さくて読めないんですよ」と。
まずはご夫婦のお話を聞きました。
東京の息子さんの家には、4歳のお孫さんがいて、ご夫婦はこのお孫さんの顔を見たくてたまらない。コロナ前は年に2-3回会えていたが、ここ5年はほとんど会えていない。
「孫の顔を見られるなら、なんでもやります。ただ、機械が怖くて」とお母さん。「電話だけじゃ、顔がわからないでしょう。声だけだと、もう赤ちゃんじゃないんだろうけど、想像できないのよ」と。
これを聞いて、私の中で目標がはっきりしました。今日の出張のゴールは、「iPadの全機能を覚えてもらう」ではなく、「今日この場で、孫の顔を見せる」ことだ、と。
初日の作業:60分で孫の顔を見せる
事前に息子さんと連絡を取り、「お父さんお母さんのiPadから初めてのFaceTimeをかけるので、必ず出てください。お孫さんも一緒にいてもらえると最高です」と打ち合わせていました。
到着してから60分間、私がやったことはこれだけです。
-
iPadの電源を入れる(5分) お父さんと一緒に、電源ボタンの場所を確認。シールで「ここを押すと電源が入ります」と貼り付け。
-
Wi-Fi接続(10分) 家のWi-Fiに接続。お父さんが過去にメモしてあったWi-Fiパスワードが正解で助かりました。
-
Apple IDの設定(15分) 息子さんが用意していたApple IDでサインイン。これは複雑な作業なので、私が画面を操作してやりました。ご夫婦には「これは私がやっておくので、見てるだけで大丈夫です」と。
-
FaceTimeの準備(10分) 息子さんのApple IDを連絡先に登録。FaceTimeアプリのアイコンに「これが孫の顔が出るアプリ」と紙のラベルを貼る。
-
練習(5分) 私を相手に、FaceTimeを2回かける練習。アイコンをタップ、息子さんの名前を選ぶ、ビデオマークを押す。この3ステップだけを5分間繰り返し。
-
本番(15分) お父さんから、東京の息子さん宅にFaceTime発信。
5回コール音が鳴って、画面に息子さんが出ました。後ろにはお孫さんも一緒に。
「おじいちゃん!」と4歳のお孫さんの声がiPadから流れた瞬間、お母さんが目をうるませました。お父さんは「おう…おう…」と、言葉になっていません。
15分ほど話して、その日の通話は終わりました。
「これだけで、もういいです」とお父さんがおっしゃいました。「これだけ覚えれば、もう充分です。あとは何もいらない」と。
翌週から毎日のFaceTime
その後、ご夫婦は本当にFaceTimeしか使っていません。スタンプも、メッセージも、写真の送り方も、何も覚えていません。
ただ、毎日夕方、東京の息子さん宅にFaceTimeをかける、というのが日課になりました。お孫さんが保育園から帰ってきた時間に合わせて、4歳の話を聞く。
3ヶ月ほど経って、息子さんから「両親が本当に元気になりました」というお礼のメールが届きました。「以前は『早く東京の孫に会いに行きたい』と言いながら、コロナで会えないストレスで両親とも沈み込んでいたのが、毎日孫の顔を見られるようになって、表情が明るくなりました」と。
半年経って、お母さんから電話で「孫の誕生日に、私たちがプレゼントを送ったんだけど、開封シーンをFaceTimeで見たんですよ。喜んでくれて」と興奮した声で報告がありました。
1年経って、お父さんがついに「写真を送れるようになりたい」と言い出しました。私が出張で2回目にうかがって、写真の送り方だけを30分で教えました。
今ではお父さんは、家の畑の野菜の写真を息子さんに送ったり、近所の桜の写真を東京の孫に送ったり、自分から発信するようになっています。お母さんは相変わらずFaceTimeだけですが、毎日の通話が生活の一番の楽しみだそうです。
このエピソードから学んだこと
この角田市のご夫婦の話から、私が改めて学んだことがあります。
-
シニアIT相談のゴールは「機能の習得」ではなく「人生の楽しみ」 iPadを全機能使えるようにすることが目的ではありません。孫の顔を見られるようになることが目的です。手段は最小限でいい。
-
「3ステップ」を確実にできるようにする FaceTimeをかける手順は、アイコンをタップ、相手を選ぶ、ビデオを押す、の3ステップだけ。これだけを5分間繰り返し練習することで、80歳の方でも確実に身につきます。
-
1年経ってから次のステップ 最初に全機能を教えると、覚えきれなくて全部使えなくなります。1つだけ徹底的に覚えてもらって、慣れた頃に次の1つを足す。これが王道です。
-
出張で行く意味 このご夫婦に、電話やビデオでiPad操作を教えるのは、たぶん不可能でした。同じリビングに座って、手元のiPadを一緒に見て、肩越しに「ここを触ります」と指し示すことで、ようやく伝わりました。
-
山あいの集落でもFaceTimeはできる 角田市の山あいでも、光回線は引けます。Wi-Fi環境さえ整えれば、ご高齢のご両親が東京の孫と毎日顔を見ながら話すことが、技術的にはまったく難しくありません。
同じような状況のご家族へ
田舎にご両親がいて、コロナ以降会えていない、ビデオ通話を覚えてほしいけど自分では教えられない、という子世代の方は、本当に多いです。
山元町・亘理町・岩沼市・名取市・角田市・柴田町・大河原町・仙台市南部にご両親が住んでいらっしゃる場合、私が出張でうかがって、最初の1回をサポートできます。
東京・大阪・福岡などからリモートでサポートいただきながら、現地は私が対応する、という連携パターンも30年でたくさんやってきました。子世代の方が事前にiPadを準備して、ご両親宛に送って、私が出張で開封からセットアップまで全部やる、という方法も多いです。
費用は、出張費(山元町・亘理町は無料、その他は距離に応じて少しだけ)と作業料を合わせて、ご夫婦お二人の初期設定+FaceTime開通で1万円〜1万5千円が相場です。
ITカンパニーみやぎへのご相談
山元町・亘理町・岩沼市・名取市・角田市・柴田町・大河原町・仙台市南部で、シニア家庭の出張ICTサポートを承っています。
- iPad・スマホの初期設定
- FaceTime・LINE・Zoomのビデオ通話セットアップ
- 田舎のご両親へのIT遠隔サポート相談
- お子さん・お孫さんとの連絡手段の構築
- Wi-Fi・ネット環境の整備
最初のご相談は無料です。お子さんが県外にお住まいで、ご両親のITをサポートしてほしい、というご依頼も大歓迎です。
- 電話: 050-1058-0067(9:00〜20:00)
- メール: info@it-miyagi.com
- LINE: @880hokvx
亘理郡で30年、地元のシニア家庭と歳をとってきた個人事業主として、お役に立てればと思います。
対応エリア・出張サポート
サービス・料金
ご相談
関連記事
この記事を読んだ方によく読まれている記事
角田市・白石市のシニア向けタブレット教室|孫とのテレビ電話・脳トレ・YouTube を一から学べる
角田市・白石市・丸森町・蔵王町でシニア(70代・80代)向けタブレット教室をお探しの方へ。孫とのテレビ電話、脳トレアプリ、YouTube の使い方を出張で一から教えます。お一人ずつのペースでマンツーマン対応。ITカンパニーみやぎ。
ChatGPTをシニアに使ってもらった実例3つと反応
ChatGPTをシニアの方に使ってもらった実例3つと、現場の反応を、ITカンパニーみやぎ田所が解説。山元町・亘理町・岩沼市・名取市・角田市でAI活用の出張サポートも承ります。
岩沼市のシニアがタブレットで毎日使ってる3つの機能、30年現場で見てきた話
宮城県岩沼市で30年シニア家庭のIT相談を続けるITカンパニーみやぎ田所が、実際にうかがってきたお宅で、70代・80代の方が毎日タブレットで使っている3つの機能を、生のエピソードと一緒に書きました。岩沼市・名取市・亘理町・山元町まで出張対応しています。
